左ひざ半月板損傷で今季絶望と見られていた柏FW李忠成(22)が、早ければ25日の横浜戦で戦列復帰することが2日、分かった。9月2日に半月板を5分の1ほど除去する手術を受け、担当医からは全治3カ月で今季中の復帰は難しいと言われていた。しかし患部の痛みが出ないことなどから復帰が早まり、李は2日に術後初めてスパイクを履いてボールを蹴った。

 「久しぶりのスパイクだから感触がつかみづらかった」。そう言いながらも、当初の見込みより早い回復に自然に笑顔が出た。李が離脱中、チームは1分け4敗と低迷した。DF近藤と石川、MF山根が負傷離脱するなど台所事情も苦しい。しかも、降格圏の16位千葉との勝ち点差はわずか3。3年前に降格を経験した李は「もう2度とあんな経験はしたくない。自分が何とかしたい」と“残留の切り札”を名乗り出た。

 石崎監督は「忠成はあまり無理させたくないけれど、本音を言うと早く戻ってほしい」と復帰を待ち望んだ。順調に回復し、横浜戦に間に合えば、リーグ最終戦まで5試合に出場できる。「今はサッカーに飢えている。今の気持ちを復帰したピッチで一気に爆発させたい」。チームの危機はおれが救う。李は言葉に熱い気持ちを込めていた。【盧載鎭】