マルセロに任せろ!

 大分のマルセロ・ヘッドコーチ(41)が、監督代行で勝利をもたらす。4日の川崎F戦(等々力)では、ベンチ入り停止処分の実兄シャムスカ監督(43)に代わって采配を振るう。「今までも2人で(話し合って)決断をだしてきた。ベンチでやることに迷いはない」と不安な色は見せない。

 監督代行の実績もある。04年のサンカエターノ(ブラジル)時代にも今回と同様、シャムスカ監督の代行を経験。そのときは、トヨタカップ(現在クラブW杯)出場歴のあるインテルナシオナルに2-0で完封勝ちした。監督代行はそのとき以来。「同じような状況だね」と再現をもくろむ。

 もともと分析力には定評がある。4バックにシステム変更した川崎Fとはこれが初対戦となるが「4バックになって、Jリーグ一番の攻撃力がさらに増した。まず相手をしっかり(マークでして)つかまえたい」と対策に余念がない。

 シャムスカ監督も遠征に同行し、スタンドで試合を見守る。「川崎Fとは勝ち点3差。負けたら順位が入れ替わる。上位との差を詰まらせるためにも、連敗することは許されない」と勝ち点3を望む。監督不在の正念場も、堅守トリニータの絆(きずな)は固い。【村田義治】