<J1:G大阪2-1磐田>◇第29節◇18日◇万博

 遠藤の執念が、G大阪の奇跡の逆転Vへの望みをつなげた。ドローで終わると思われた後半44分。左CKからゴール前に絶好のボールを送った。こぼれ球をFW山崎が突き刺す。劇的勝利に、遠藤は「引き分けたら(逆転優勝は)ほぼ絶望的になるから。この1勝は大きい」とこぶしを握りしめた。前半16分のMF明神の同点弾もCKから演出し、全2得点に絡んだ。

 傷だらけの体にむち打ってフル出場した。15日のW杯アジア最終予選ウズベキスタン戦で流血した唇には傷跡が残る。疲労から左太ももの張りもある。10日から参加した代表合宿直前には、歩いても痛みを感じるほどだった。06年秋にウイルス性肝炎、今夏はウイルス感染症で入院した。過密日程で再発する恐怖心とも背中合わせで戦っている。チーム関係者には「そりゃ疲れてるよ」と漏らしながら、必死で走り続けた。

 激しさも見せた。磐田MF犬塚の徹底マークに合った。遠藤は「しつこいなんてもんじゃない。あれだけマークされことはない」。だが、黙ってはいない。前半40分、闘志むき出しのタックルで警告を受けた。累積警告4枚目で26日清水戦は、05年10月以来約3年ぶりの出場停止だ。それでも「イエローを気にしてたら激しいプレーはできない」と気迫をにじませた。

 西野監督は「当然交代を考えたが、徐々にエンジンがかかってきた」とほめたたえた。首位鹿島とは残り5試合で勝ち点6差。厳しい条件だが、遠藤は「可能性がある限り戦う」と宣言。体はボロボロでも、3年ぶりのV奪還は絶対にあきらめない。【北村泰彦】