浦和FW永井雄一郎(29)が24日、移籍を志願した。「選手である限り出場できなければ外に出たいと思うのは当たり前のこと。(メンバー外の)20番目と言われて、正直感じるのは、居場所がないということ」。Jリーグは先発と控えの合計18人がメンバー入りするが、最近ではエンゲルス監督に20人目として評価されており、強い不満を示した。

 指揮官は現在、永井をFWとしてはベンチ外で、右MFの控え選手と見ているという。そのためFWにこだわる永井は、神戸戦(18日)では、自らベンチ外を選択。ベンチ入りをしたG大阪戦(22日)では後半36分から出場したが、やはり右MFだった。その監督がACL連覇を逃したにもかかわらず、今季続投することで不満が一気に爆発した。

 さらにチームの強化方針にも疑問を投げかけた。毎年のようにFWを補強。今季も高原とエジミウソンが加入した。昨年ACLでMVPを獲得し、今年は日本代表候補合宿にも招集されたが、出場機会に恵まれず、今季後半戦は20戦中先発はわずか6。「いつまでも選手を抱えているからこういう問題が起こる」とまで言い放った。アジア連覇の夢が絶たれ、現在リーグ戦5位で来季ACL出場さえも危うい状況で、選手が自ら放出志願。チームは空中分解の様相を呈してきた。