大分にゴールは割らせない。11月1日のナビスコ杯決勝(国立)に向けて30日、J1清水は完全非公開練習を行った。GK山本海人(23)は練習最後のPK練習こそ不調だったようだが、出場し始めたここ9試合で7勝1分け1敗と好調をキープ。清水の誇りを胸に、山本海がゴールマウスに鍵をかける。
この日の非公開練習の最後にはPK練習も行われた。GK山本海はPKを1本も止められず「最悪です。(本数は)4、5本くらいかな」と苦笑交じりで振り返った。だが下を向くことはない。「明日(31日)はちゃんと止めます。勝負強さは持っていると思うので」と気持ちを切り替えた。
PK戦を制した12年前の決勝では、GK真田が主役の1人となった。今回の相手はJ1で最少失点を誇る大分。だが、山本海は「今回はGKが主役になりそうもないし、ならないでいい試合でしょ」と、笑顔で語った。言葉の真意には、仲間に対する信頼がある。「点を取ることはできると思う。それまでは絶対に先制点をやってはいけない気持ちが強い」。山本海が先発した試合は、ここ9試合で7勝1分け1敗の19得点8失点。それでも「1点を取るまで待ちたい」と再度、言葉に力を込めた。
山本海はジュニアユース、ユースと、清水一筋を歩んできた。「ユースの選手たちにも希望を持たれるように」と常々口にするほど、清水に誇りを持ってきた山本海。「どんなに泥くさいプレーでも、勝利にこだわって戦わないといけない。エスパルスの歴史に名を刻む大事な大会。誇りを胸にしっかり戦っていきたい」。12年ぶりのナビスコ杯制覇のため、山本海が体を張ってゴールマウスを死守する。【浜本卓也】



