札幌の三浦俊也監督(45)が、8日の浦和戦で1-2と敗れた後、今季限りでの辞任を表明した。これを受けて、クラブはイビチャ・オシム氏(67)とその息子アマル氏(41)の招聘(しょうへい)に向けて、本格的に動くことになる。矢萩竹美社長(58)は「情報の収集や先方へのアプローチなど(降格が早く決まり)先行できるメリットがある。慎重かつ敏速に、来季最もふさわしいと思う監督を選びたい」と、次期指揮官候補者との早期交渉へ、意欲を示した。

 既に同社長は、10月中旬にオシム親子の代理人と対面。その後も電話で直接情報が入ってきている。この日は進展について「お答えすることができません」と明言を避けたが、最も近い位置にいるのは確かだ。クラブは当初、オシム氏を総監督、アマル氏を監督という図式を描いていたが、オシム氏の健康状態を考慮して、その肩書は再考する方針だが、親子で指揮を執ってもらう方針だ。

 J2で戦う来季は選手強化費も2億円規模で減額。今年以上の「若手中心」を掲げ、育成しながら1年でのJ1復帰という難題に取り組む。それだけに同社長は「気持ちが前に出るように目配りができる人」と、あらためて条件を挙げた。千葉を立て直したオシム氏との交渉が、いよいよ本格化していく。