<天皇杯:鳥栖5-2神戸>◇5回戦◇15日◇ホムスタ

 J2鳥栖が、J1で5連勝中の神戸に5-2で快勝し、クラブ史上初の8強進出を決めた。前半1分、FW藤田祥史(25)が決め先制すると、同9分に主将のMF高橋義希(23)が2点目。同36分にはFW広瀬浩二(24)のゴールでリードを広げ、後半も藤田、広瀬の2トップが1点ずつ取り大勝。特に神戸の下部組織出身の藤田は“古巣”を見返す2ゴールで自信を深め、天皇杯でのさらなる躍進を誓った。

 わずかなスキも逃さない。試合開始早々、DFラインの裏へ抜け出した鳥栖FW藤田は、FW広瀬からのパスを受けると左足を振り抜く。エースの得点はゴールラッシュの合図だ。前半9分に高橋、同36分に広瀬も決め3点を挙げ折り返すと、後半も一方的な鳥栖ペースだ。後半7分に広瀬が決めると、4-1で迎えた後半12分には藤田がダメ押しの5点目をMF高橋の右クロスから押し込んだ。

 藤田

 前からプレスをかけることを意識した。しっかり走れば、J1のチームにも勝てることが分かった。個人の力では負けていてもチームとして戦えたことは大きい。

 地元神戸で会心の2ゴールだ。4回戦の大分は控え組中心だったが、この日の神戸は、ほぼベストの布陣。しかも、公式戦6連勝中だった。J1相手に天皇杯で2連勝し「正直、大分はメンバーを落としたが、神戸はそうじゃない」と胸を張った。

 中学時代は神戸の下部組織に所属したが、同ユースには進まず、神戸国際大付高に進学した。立命大を経て鳥栖でエースFWになった185センチの苦労人は「神戸に勝ったことは素直にうれしい」と少しだけ、はにかんだ。まだ、リーグ戦でも入れ替え戦に回る3位の可能性があり「この勢いをリーグにもつなげたい」と気合を入れた。天皇杯で得た自信を胸に、奇跡のJ1昇格も目指す。【奈島宏樹】