鹿島オリベイラ監督が連覇に向けて「折れ線グラフ」を使い、選手のヤル気を増幅させた。25日、ミーティングを行い、大型連勝から遠ざかっている状況を説明した。グラフは縦軸に勝敗の貯金数、横軸は試合数で、勝てば青、引き分けは黄色、負けると赤のマグネットを線で結び、今季のチームの波が一目瞭然(りょうぜん)だった。

 「最近は連勝が全然ない!」。大一番だった23日の大分戦に勝利したばかりだが、同監督はムチを入れた。今季、リーグ戦の連勝は5連勝、4連勝、2連勝の3度だが、4連勝以上は4カ月以上ない。昨年は終盤戦の怒とうの9連勝でまくったが、今年も2連覇に必要なのはラストスパートということを示したかった。

 メッセージは選手たちの心にも届いた。DF内田は「連勝してないことがハッキリ分かった。うちの監督はすごい。勝負師だよ。選手たちを油断させない」と胸を熱くした。クラブも26日にホームタウン5市の約8万8000世帯に29日の磐田戦を告知する折り込み広告を配布し、観客動員態勢を敷くなど連覇へ一丸となっている。赤青黄のシグナルライトカラーで描かれた折れ線グラフ。最後は青の上昇線を描いて、大混戦のJリーグを制す。【広重竜太郎】