磐田FW中山雅史(41)に、厳冬が訪れた。18日、50%ダウンの推定年俸2200万円を保留。今季リーグ戦での先発は1試合も、3月のG大阪戦では前人未到のJ1・15年連続得点を記録。ナビスコ杯、天皇杯を含めた公式戦すべてにメンバー入りをしながらも、厳しい提示を受け「(今季年俸分の)税金を払ったらなくなってしまう」と、戸惑いを隠せなかった。

 この日までに34歳のDF鈴木が大幅減俸され、33歳のDF田中は戦力外に。中山は「ダウンは仕方ない。でも、必要とされているのか、どれだけ自分に価値があるのか」と、ベテラン勢の胸中を代弁した。クラブ幹部は「仕方がない。お金がない苦しい中でやらないと」と話した。

 今季終盤、クラブトップの馬淵社長が成績不振で辞意を表明。次期社長就任まで柳下コーチの来季監督就任も決定できていない。この日も、来季について選手には説明できず、先行きは不透明なまま。J1残留はしたものの、険しい道のりはまだ続く。【栗田成芳】