<練習試合:清水3-2鹿屋体大>◇11日◇鹿児島

 J1清水のルーキーFW木島悠(22)が、FWレギュラー争いに名乗りを上げた。鹿児島キャンプ3日目のこの日、鹿屋体大との練習試合で主力組み中心の1試合目で先発出場。“プロ初ゴール”となる先制点を奪うなど、1得点1アシストの活躍を見せた。長谷川健太監督(43)も「タイミング良く飛び出していたし、意欲的に動いて、前線で頑張ってくれた」と評価した。

 昨季の関東大学リーグ1部の得点王の実力を、さっそく見せつけた。木島は、試合開始早々の前半6分、DF高木からの右クロスを左足でうまく合わせた。「流し込むだけだった。(ボール)受ける前から、ここに蹴ろうと決めていた」。さらに、同31分にはDF岩下からの縦パスにうまく抜け出し、FWヨンセンのゴールをアシスト。その後も前線で精力的に動き回り存在感をアピールした。

 突然回ってきたチャンスだった。「スタメンを知ったのはグラウンドに来てからです」。鹿児島入り後は、フォーメーション練習などでは、FWヨンセン、原の組み合わせが多かった。しかし、キャンプ初試合となったこの日は、FW原が両太もも裏痛で大事をとって試合を回避。新加入したFW永井も別メニュー調整が続いている。そこで、ルーキーの木島に出番が回ってきた。「ここでアピールしてやろう」と意気込んだ試合で、狙い通りの結果を出した。

 滝川二高時代にチームメートだった日本代表FW岡崎もライバルになる。「もう1回一緒にやれるのはうれしい」と、笑顔を見せながらも「抜いてやろうという気持ちはあります」とキッパリ。「試合(公式戦)に出て早くゴールを取りたい」と意気込む木島が、レギュラーの座を賭け真っ向勝負を挑む。【為田聡史】