弾丸ミドルが“エビパワー”で威力を増す!

 大のエビ好きのコンサドーレ札幌MFダニルソン(22)に、増毛町の魚問屋「遠藤水産」がエビ差し入れを確約した。同町は1年通しての甘エビ収穫が可能とあり「クラブから話があればいつでも引き受ける」と約束。クラブ側も同水産の申し出を前向きにとらえており、熊本キャンプ中の「エビオファー」実現の可能性も出てきた。前日22日の東京戦で2得点を挙げ絶好調の助っ人ボランチに、強力な援軍が誕生するかもしれない。

 ダニルソンを北の幸でパワーアップさせる。エビに目がないコロンビア人ボランチに、創業50年の老舗が協力を申し出た。遠藤水産では「クラブから話があれば、ぜひ支援したい。エビ差し入れ?

 できることなら、やらせていただきたい」とオファー待ちの状況であることを明かした。

 同水産がある増毛町は甘エビの特産地。年中収獲できる貴重な港町として知られる。さらに遠藤水産には、石屋製菓前社長で札幌の石水勲取締役(64)もたびたび訪れるなどクラブとの交流も深い。同水産は「石水氏にもお世話になっているし、協力しない理由はない」とサポートすることに、まったく支障はないという。

 ダニルソンにとってエビはエネルギー源であり「薬」でもある。グアムキャンプ中の1日に左内転筋を痛めたダニルソンは、2日の大宮戦を欠場。だが、同日夜のバーベキューパーティーでエビが振る舞われると、興奮して食べまくり、突然ステージ上で踊り出したという。石崎監督も「ケガしてるのに大丈夫か」と驚くほどの腰の振りを披露し、翌3日には脅威の回復力でチーム練習に合流した。科学的な根拠はないものの、大量のエビが発奮材料になったともえいえる。

 クラブ側は「ダニルソンだけじゃなく選手みんなが喜ぶ。うれしい話ですね」と前向きな対応を視野に入れている。同水産増毛店は月内は休業中だが地方発送は行っており、差し入れに問題はないという。熊本キャンプ中は生食が禁じられるが「宿舎の方に頼めば、調理して食べられる」とクラブ関係者。加熱しての“エビパーティー”なら可能というわけだ。

 新選手発表会見で「カマロン(スペイン語でエビ)ならどんな食べ方でも好き」と打ち明けたダニルソン。前日22日の東京戦では弾丸シュート2発で本領を発揮した。ぴちぴちの甘エビ効果で、得意の左足にも磨きがかかるに違いない。【永野高輔】

 ◆エビの栄養素

 アスタキサンチン、タウリンなどを多く含む。赤色色素アスタキサンチンは老化の原因といわれる過酸化脂質の生成を抑制する効果があり、ポリフェノールなどより優れていると注目を浴び始めている。タウリンは魚介類に多く含まれているアミノ酸で、肝機能向上、心機能強化に効果があるとされている。