<練習試合:名古屋1-0磐田>◇2月28日◇ヤマハ

 開幕前最後の実戦は喜び半分、不安半分…。ピクシー名古屋が2月28日、磐田と練習試合(ヤマハ)を行い1-0で辛勝した。7日の大分とのJ開幕戦(豊田ス)に向けた開幕前最後の対外試合。左足首故障からの復帰を目指すGK楢崎正剛(32)が故障後初めて実戦復帰し、後半45分プレー。実戦を問題なくこなし「開幕OK」となったが、一方で攻撃陣は機能せず、こちらは不安を残したまま開幕を迎えることになった。

 なんとも対照的だった。開幕前最後の対外試合。故障で離脱中のDF阿部を除くフルメンバーで臨んだ90分は、好材料と不安材料が入り混ざったまま過ぎ去った。

 ストイコビッチ監督は試合後の会見の最後、強調するよう自ら語り出した。「今日はいいテスト。重要な情報を知ることができた。開幕に向けてよりクリアな“絵”が私の頭には浮かんだ」。チーム組織を“絵”にたとえることの多い同監督とって、修正が必要な内容だったことだけは確かなようだ。

 後半から故障後初めて実戦復帰した守護神・楢崎の動きは「開幕OK」と表現できるものだった。ハイボールへの対応、瞬時に前に出る動きに不安はなかった。楢崎も「(開幕戦に)『行け!』と言われたら、胸を張って行ける準備をしたい」と笑顔をみせ、ピクシーも「こういう形で戻って来てくれて、うれしい限り」と喜んだ。守備陣はこれで2月22日プレシーズンマッチ岐阜戦(豊田ス)から2試合連続無失点。公言通りの「完封締め」にDF増川も「いい形でできた」と手ごたえを得た。

 一方で攻撃は問題が噴出。得点は途中出場のMF花井の単発ミドル弾だけ。前半は中盤の底で攻守のつなぎ役となる中村、吉村の看板MF2人が低調で前にボールが入らず、FWダビを生かせない。日本代表FW玉田が局面打開に最終ライン付近まで下がらざるを得なかった。中村は「うまく連係できなかった。もう忘れます」と完全に不完全燃焼。MF小川は「問題がなくて、開幕後に『うまくいかないな?』と慌てるよりはいい。大丈夫です」と前向きだったが、不安はぬぐい去れない。

 攻撃の起点にもなる不動の左サイドバック阿部の復帰も含め、開幕まで残り1週間で解消しなければならない課題は多い。楢崎復帰はこれ以上ない朗報だが、目標が高いだけに喜んでばかりもいられない。【八反誠】