王座奪回を狙う浦和が、故障者続出の「非常事態」に直面した。0-2で完敗した横浜戦(日産ス)から一夜明けた22日、さいたま市内で練習を再開したが、前日の試合で筋肉系のトラブルが発生したDF坪井慶介(29)とMF鈴木啓太(27)は精密検査を受けた。フィンケ監督は「今週のはじめは治療と回復に努め、木曜日(25日)からの練習参加を目指す」と話し、27日神戸戦(駒場)出場が微妙な状況となった。

 浦和は既に、腰痛を再発させたFW田中達やポンテらが故障のため戦列を離れており、今回の2人を加えると故障者は計11人。今季は人とボールが連動するパスサッカーに移行し、従来よりも運動量を求められるスタイルへ変わっただけに、信藤チームダイレクターは「(筋力など)これまで蓄積できていなかった部分があると思う。乗り越えるしかない」と話す。

 都築、闘莉王、阿部の日本代表3選手が戦列復帰したとはいえ、コンディションは万全ではない。浦和は横浜戦の敗戦により、リーグ戦4試合連続で白星がなく、順位も3位に後退。体力の消耗が激しい夏場を前に、試練を迎えた。【山下健二郎】