秋晴れの本拠地に、指揮官のカミナリが落ちた。J1山形は24日、26日のアウェー千葉戦に向けNDスタで紅白戦を行った。相手のカウンター攻撃対策を練ってきたが、最終調整の場で危ない場面がチラホラ。小林伸二監督(49)は黙っていられず、紅白戦を止めてその場で「説教」を開始した。J1残留の命運を握る一戦を前に、緊張が走った。

 見学に訪れた子どもたちの「モンテディオコール」に応えるように、主力組が気持ちよく攻め立てる。12分間の紅白戦で、ボールを回しながら厚みのある攻撃を続ける。FW長谷川、古橋をサポートするべく、2列目、3列目が前線に顔を出した、3分を経過するころだ。耳をつんざくホイッスルが鳴り響いた。

 「ストーップ!

 ストーップ!」。鬼の形相で叫びながら試合を止め、小林監督がピッチに入り“公開説教”を始めた。「ポジション見ろ。(相手の攻撃陣と自軍のDFを)数的同数にするな」と大声を張り上げる。自陣に2人しかいないリスク管理不足を分からせるため、意図的に紅白戦を止めた。

 練習後には冷静さを取り戻した指揮官だが「やっぱ(不安要素が)出たなぁ」と苦笑い。ここまで4連敗中の失点パターンは、カウンターを食らう失点が目立つ。前日23日のミニゲームでも何度となく試合を止め「危機管理」を口酸っぱく説いた。この日の紅白戦も、げきを飛ばした後は、バランスは悪くない。あとは千葉戦で、同じミスをしないことだ。

 勝ちたい、得点しなくては-。選手のこの思いが、カウンターを食らう遠因になっている。選手の気持ちを理解した上で、指揮官は「この4連敗は相手が上位。内容は悪くないけど、やっちゃいけないことをやれば失点する」と諭す。熱いハートと冷静な頭脳が、大事な試合を分ける。【山崎安昭】