<天皇杯:清水2-0札幌>◇10月31日◇3回戦◇アウスタ
J2札幌は清水に0-2で敗れ、06年以来3年ぶりのベスト16進出はならなかった。前半開始30秒に失点を許すと、同20分にも連続失点。後半から攻め立てるも、清水の堅いDF陣をこじあけることはできなかった。札幌はアウトソーシングスタジアム日本平で7戦全敗。鬼門突破も果たせず、J1クラブとの実力差を感じさせられる結果に終わった。
完敗だった。開始20分で試合を決められるという負けっぷりに石崎信弘監督(51)は「戦う前のメンタルの部分で負けていた」と振り返った。前半開始30秒、清水の早いリスタートに対応しきれず先制点を許した。「集中を欠いていたところをやられてしまった」とGK高原。挑戦する立場の札幌が、先手を奪われ後手に回った時点で敗戦は濃厚となった。
同20分にはオフサイドトラップをかけきれず、清水FW永井にDF裏に抜けられ2点目を献上した。「ラインコントロールのミスと、GKとDFの連係のミス。細かいミスが続いてしまった」とDF石川。個人技で劣勢な中、連係面での粗さも出ては、J1優勝争いをする清水から金星を奪うことは困難だった。
J1定着へ向けた、貴重な教訓となる一戦となった。FW宮沢は「個人の技術が足りない。もっと練習しないといけないと感じた」との力の差を痛感した。後半から、相手をしのぐ6本のシュートを放つなど攻め立てたが「サイドからクロスを上げても、中が堅くてはね返されるだけになった」と宮沢。個人技だけでなく、前線でタメをつくれる選手がなく、カウンターを仕掛けても奪われ、再び押し込まれる悪循環に陥った。時間の使い方も含め、完全に清水の手のひらで転がされている状況だった。
石崎監督は今後への望みとして「選手1人1人が、この差に気付いてくれれば」と話した。個人技の差と集中力の差と連係ミス。内容では2点差以上の完敗だったが、原因を「相手がJ1だから」で片付けず明確にすることから来季への光が生まれる。【永野高輔】




