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川崎F「すべて非礼」と賞金5000万円返上

謝罪するためJリーグを訪れた川崎F・DF伊藤(左)とDF井川
謝罪するためJリーグを訪れた川崎F・DF伊藤(左)とDF井川

 3日のナビスコ杯決勝で準優勝に終わった川崎Fの選手が、表彰式で見苦しい態度を取った問題について川崎Fは5日、クラブ内の処分を発表した。事態を重くみた武田信平社長(59)は、準優勝賞金5000万円の全額返上という前代未聞の措置を含め、幹部の減俸やDF森勇介(29)の出場停止処分を決めた。現在リーグ戦首位を走り、念願の初タイトル獲得を目指す川崎Fは今後、その振る舞いも注目されることになった。

 川崎F全選手は練習前、クラブハウスのミーティングルームに集められた。武田社長ら幹部による処分の説明や指導は約1時間に及んだ。表彰式の映像を検証した同社長は「手すりに寄りかかる、しゃがみこむ、ガムをかむ、一般常識からすればすべて非礼」と断言した上、前代未聞の処分を発表した。準優勝賞金5000万円の全額返上だ。現段階で賞金は授与されていないが「これですべて許されるとは思わないが、何らかの形で示すことが必要」と決断。ミーティングでは選手たちにも同様の意思があることを確認した。

 Jリーグではこれまで、不祥事でクラブ側に制裁金を科した例はあるが、クラブ側が自主的に獲得賞金返上を申し出るのは初めて。

 川崎Fは同社長を含むフロント3人の減俸10%(3カ月)も決定。「映像を見た中で(他選手と比べ)非常に態度が悪かった」と、ガムをかみながら表彰台に上がり、高円宮妃殿下や関係者の握手を拒否し、メダルをすぐに外したDF森に当面の試合出場自粛を求めた。森は「(敗戦直後で)気持ちを切り替えられなかった。迷惑をかけて本当に申し訳ない」と神妙に受け止めた。

 表彰式後、サポーターからの批判や抗議のメールが約300通届いた。選手には抗議内容を含め、各方面から非難にさらされている現状が伝えられた。チームは現在リーグ戦首位。ナビスコ杯は敗れたが、天皇杯も含め2冠を狙っている。チームリーダーのMF中村憲剛(29)は「僕らはサッカー選手。ピッチで頑張っていくしかない」。関塚隆監督(49)も「最後まで勝負にかける姿勢を貫くことが大事」と話した。8日のホーム等々力競技場で行うリーグ戦(対千葉)の試合前、フロントと選手が整列しサポーターに謝罪するという。川崎Fは今後、勝利と品格を求められる厳しい戦いにさらされることになった。

 [2009年11月6日9時0分 紙面から]


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