J1清水MF伊東輝悦(35)が鹿児島キャンプ6日目の13日、J2甲府との練習試合に攻撃的MFとして出場し「転んじゃった弾」で先制点を決めた。1本目の15分、FW辻尾の右クロスに「タイミング?

 勘だよ」と、2列目から走りこみ、倒れこみながら頭で押し込んだ。

 リーグ戦は2年連続で無得点だった伊東が、昨季までの守備的MFから攻撃的なポジションに職場を移し、さっそく結果を出した。「(いつ以来か)分からん」と話すほど、久しぶりの得点を「ダイビングヘッド?

 転んじゃっただけだよ」と、照れながら振り返った。2列目からの飛び出しはチームとしても狙い通りの形で「意識はしてたよ」と好感触。長谷川監督も「流れの中の点だからよかった。さすがベテランだね。自ら練習の成果を見せてくれた」と、目を細めた。

 守備でも前半途中にDF広井がラフプレーで退場して10人になると、守備的MFにスイッチし、相手の攻撃の「火消し役」に転じた。今季で18年目を迎え、前人未到のリーグ通算500試合出場まで33試合。「鉄人」はただでは転ばない。【為田聡史】