J1磐田が厚い壁にぶち当たった。鹿児島キャンプ6日目の14日、神戸と練習試合(45分×3本)を行い3-5で敗れた。今季初めてJクラブと対戦し、1本目33分にMF松浦が先制したが、主力組が出場した2本目終了までで3連続失点。パスをつなぎきれないちぐはぐな攻撃から、こぼれ球を奪われカウンターを浴びた。柳下監督は「練習でやってきたことをやろうとしない選手がいる」と厳しく指摘した。

 今季はパスを重視したサッカーを目指すが、効果的な攻めができなかった。最終ラインでパスを回しても前線へボールを運べない。Jのスピードとパワーの前に、パスミスを恐れ、受け手も後方でサポートしてばかりで、ゴールではなくボール回しが目的になってしまった。MF西は「全部後手後手。この感じは『やばい』時の感じ」と危機感を口にした。試合中に、一部選手間で言い争う場面や話し合う姿も見られた。方向性の確認が急がれる。【栗田成芳】