<アジアCL:水原(韓国)0-0G大阪>◇24日◇1次リーグ◇G組◇韓国・水原

 G大阪が大きな傷を負った。ACL初戦は敵地で水原三星(韓国)に0―0の引き分け。MF明神智和主将(32)DF中沢聡太(27)が負傷退場し、DF加地亮(30)も左手首を痛めた。06年から続いていたACLの敵地連勝記録は10でストップ。さらに故障者続出で中2日で迎えるゼロックス・スーパー杯鹿島戦(27日・国立)、Jリーグ開幕名古屋戦(3月6日・万博)に暗雲が漂った。

 G大阪にとって「痛い」試合だった。開始直後から、韓国特有の激しいプレーに巻き込まれた。前半3分にDF加地が、後方から相手選手に押し倒されて転倒し左手首を負傷し、うずくまった。さらに同40分にはDF中沢が右臀部(でんぶ)を蹴られて途中退場。既に交代枠を使い切った試合終了間際にも、明神が接触プレーで腰を痛めて退場し、0―0の状況でも10人での戦いを強いられた。

 会見場に入ってきた西野監督は顔をしかめた。

 西野監督

 厳しい試合になるとは予想していたが、本当にその通りになった。明神は腰の打撲で力が入らない状態。中沢とともに(試合後のロッカールームで)横になっている。数日後にどうなるか、今の状態では分からない。

 台所事情はまさに火の車だ。25日に帰国し、移動含め中2日で今季初タイトルがかかるゼロックス・スーパー杯を控える。3月6日のJリーグ開幕戦への影響も避けられない。不幸中の幸いで加地は手首の負傷のため試合出場は可能。しかし中沢と明神に関しては帰国後の様子を見て検査を受ける可能性もある。

 中沢は「(鹿島戦は)全然分からない。立っているくらいなら大丈夫ですけど、ボールも蹴れない」。明神も「やったことのない打撲なので(鹿島戦は)何とも言えない」と複雑な表情を浮かべた。

 苦しみながらも貴重な勝ち点1を得たが、その代償は大きい。既に守備の要のDF山口やFWペドロ・ジュニオールも長期離脱中。今季初の公式戦でG大阪の不安材料は増えてしまった。