<J1:清水1-0神戸>◇第3節◇20日◇アウスタ
J1清水はDFエディ・ボスナー(29)が約35メートルのFK弾で神戸に競り勝った。序盤から、ペースがつかめず苦しい戦いを強いられたが、ボスナーの“キャノン砲”で勝ち点3を手にした。今季初の連勝で開幕から3戦無敗。21日に行われる2試合の結果に左右されず、昨年10月3日の広島戦以来の首位に浮上した。
一撃必殺だった。ゴール中央約35メートルの地点でFKを獲得。MF小野と並んでボールの前に立ったボスナーは、長めの助走から豪快に左足を振り抜いた。191センチの巨体から放たれた強烈なシュートは相手の4枚の壁などものともせずゴールのど真ん中に突き刺さった。「(相手の)壁は気にしていなかった。とにかく、真ん中を目指して蹴ろうと。そうすれば、ブレてゴールに向かっていくと思っていたよ」と、値千金のFK弾を振り返った。
予兆はあった。宿泊先のホテルで朝食後の仮眠で「ゴールを決める夢を見たんだ。ただ、足ではなくヘディングだったけどね」と、ヒーローは照れくさそうに明かした。FKでボスナーにキッカーを譲った小野も「雰囲気があった。エディの左は、練習でみんなが避けるぐらい強烈だからね」と、チームメートの“武器”を誇らしげにたたえた。
開幕2戦はフル出場だったが、この日は戦術的理由でベンチスタートを指示された。DF岩下の負傷で急きょ、投入した長谷川監督は「試合に出られない怒りをシュートにぶつけてくれた」と、ボスナーの心中を代弁したが、本人は「監督からちゃんと話があった。どんな状況でも、ぼくはゲームに向けて準備をするだけ」と、紳士な振る舞いに徹した。
これで開幕から3戦連続で途中交代の選手がゴールをマーク。長谷川監督は「采配?
全然そんなことはないですよ」と、謙遜(けんそん)したが、試合ごとにラッキーボーイが誕生し、3戦負けなし(2勝1分け)で暫定首位に躍り出た。エース岡崎の不在、DF岩下の負傷退場などのアクシデントを乗り越え、つかみ取った「勝ち点3」。ボスナーの“キャノン砲”で、清水が上昇気流に乗り続ける。【為田聡史】



