<J1:清水2-1横浜>◇第5節◇3日◇日産ス

 清水の日本代表FW岡崎慎司(23)が横浜戦で2得点の活躍を見せ、チームの勝利に大きく貢献した。代表の岡田武史監督が視察した試合で、ゴール前のこぼれ球を狙いすまして決めた。相手DFの裏に飛び出したり、ゴール前のクロスに点で合わせる従来のスタイルとは違うプレーでアピール。W杯のメンバー発表前最後のテストマッチとなるセルビア戦(7日=長居)に向けても弾みをつけた。

 岡崎がストライカーとしての進化を証明した。今季初の3トップ右FWで先発出場。チームの全得点となる2点で、エースとしての仕事をきっちりやり遂げ「(前節の)川崎F戦では自分がゴールを取れなくて引き分けた。今日は2点取って、チームに貢献できて良かった」と、胸を張った。

 前半5分、DF辻尾の右クロスを相手DFがクリアしたボールが中央に詰めていた、岡崎の足元へ転がってきた。「時間が止まった感じでしたね。落ち着いて決められて良かった」と、冷静に右足のインサイドでゴール左に流し込み先制点を決めた。同42分には、MF小野のFKに対し、相手DFとGKが連係ミスで交錯。またしても、岡崎の足もとへボールがこぼれた。再びダイレクトボレーでネットを揺らし、追加点を決めた。

 日本のエースのプレッシャーから逃げるつもりはない。「今年はチームでも代表でも『点を取って当たり前』と思われている。自分でもそう思っているし、そうじゃないと上にはいけない。当然、その気でやっている」。その言葉どおり、スタンドから見守った代表の岡田監督を十分に納得させるプレーを見せつけた。

 前歯2本の根元にひびが入る重傷で、欠場した神戸戦(3月20日)の前々日。静岡市内の小学校の卒業式にゲスト参加した。小学生を前に岡崎は「こんな状況でも試合に出たいと思うぐらい、ぼくにはサッカーしかない」と打ち明けた。そして「W杯では3点取りたい。日本人が誰も成し遂げたことがないものにチャレンジしたい」と約束した。

 長谷川監督を「偶然ではない。岡崎じゃないとその場所にいられない。それが彼の得点能力だと思う」とうならせた、この日の、2得点は決して“ラッキー弾”ではない。岡崎は「こぼれ球は常に狙っている。今日は、ゴールを見て、しっかり狙える余裕があった」。日本のエースは「泥くささ」だけでゴールを重ねてるわけではない。【為田聡史】