<J1:山形1-0大宮>◇第10節◇5日◇NDスタ

 9位山形が14位大宮を下して今季4勝目を挙げ、8位に浮上した。FW古橋達弥(29)が決めたPK(後半18分)の1点を守り切り、これがJリーグ通算250試合目となる小林伸二監督(49)に記念の白星を贈った。

 W杯中断前の残りリーグ3戦。全勝で「中休み」に入りたいチームの執念が、スタメンに表れた。1日名古屋戦で左足首を負傷し、内出血が確認されたFW田代が強行出場。4日も別調整だった男が、痛みを感じさせずに駆け回り、ハイボールを競り合った。

 手負いのストライカー1人に、頼ってばかりはいられない-。名古屋戦でゴールしたMF北村が、牙をむく。0-0の後半18分、右サイドからペナルティーエリア内でボールを受け、PKを得る。これを田代とツートップを組むFW古橋が左隅へ決め、欲しかった先制点を挙げた。ここまで全試合に先発しながらゴールを決められず「1年くらいかかるかも」と、自虐的だった男が、子どものように喜びを爆発。「しっかり決めないといけないと思った」と目を細めた。

 09年4月29日の大宮戦で3-0で勝利し、小林監督のJ通算100勝目を派手に祝った“子どもたち”。小林監督の節目に、その再現を狙い、1点を守りに入るどころか攻撃の手を緩めなかった。「もう1点取れればよかったんですけど…」(古橋)というように、追加点は奪えなかった。だが「ここまで貢献できてなかった分、頑張ります」と、古橋は復活を宣言した。

 山形の“オヤジ”小林監督は、勝利を喜ぶ一方で「クロスなど質が悪い」と注文も忘れない。こどもの日の思い出が、和菓子店を営む父と、祖父が作ってくれた「生菓子のこいのぼり」だという監督。勝利を見届けた地元の子どもたちにも、格別の思い出を与えた。【山崎安昭】