Jリーグが、J2東京Vの経営を主導して今季を乗り切ることが確実となった。25日、東京・本郷のJリーグで臨時理事会を開き、東京Vについて検討を行った。現状のままでは6月末に資金繰りが行き詰まると判断。同時期をメドとして、Jリーグが一時的に経営権を取得し、今季の残り試合を乗り切る方向で準備を進める。リーグが1クラブの経営に直接関与するとなれば初のケース。4億円を超える資金を投入する必要があるが、回収できる見込みはない。

 09年11月に現経営陣による運営を認めた鬼武健二チェアマンは「信じて任せてきたが、このままではクラブ運営は不可能になる。チェアマンには、あらゆる面で責任がある。重く受け止めたい」と語った。この日の理事会では「あくまで今季を乗り切ることを優先に検討した。来季以降については今後検討する」とした。クラブ消滅やJFLなどへの降格処分については「予想はされます」と、可能性を否定しなかった。

 東京Vについては、情報通信関連企業のネクシィーズ(本社=東京・渋谷)が経営権取得も視野に支援を検討している。これまでは現経営陣と交渉を続けてきたが、今後はJリーグとの交渉となる。同社はホームスタジアムの試合数や練習場の移転などに関し、Jリーグに要望書を出しており、より具体的に交渉は進めていくことになりそうだ。ただ、ネクシィーズとの交渉がまとまらなかった場合は、東京Vは今季限りで消滅する可能性が高くなる。

 鬼武チェアマンは「クラブライセンス制度を完成させ、今後はこのような事態を招かないようにしたい」と厳しい表情で語っていた。