<日韓親善プレシーズンマッチ:仙台0(3PK2)0浦項>◇4日◇ユアテックスタジアム仙台

 アジア王者撃破!

 仙台が昨季のACLを制したKリーグ浦項(ポハン)に0-0の末、PK戦で勝利した。GK桜井繁(31)がPKを3本ストップ。世界3位と互角の勝負を演じ、14位から巻き返しを図るリーグ再開へ弾みをつけた。来年から浦項と定期戦を行うことも決定。今後もアジアの強豪と戦って強化する。

 世界3位を驚かせた。GK桜井が右に横っ跳びして浦項5人目DFパクのPKを止めると、笑顔の仙台イレブンが全速力で駆け寄った。PK戦の前に「止めますよ」と手倉森監督に宣言していた桜井は「昔から何度も止めてきたんで勝てる気がしてた」。国際試合らしく、仙台サポーターが「オ~ニィッポ~ン!」と日本代表の応援歌を熱唱し、浦項サポが「テーハミング(大韓民国)」と合唱するゲームを制した。実戦でのPK戦は05年10月9日の天皇杯3回戦(対仙台大)以来だった。

 調整過程で手応えと課題をつかんだ。17日に山形戦が控え、浦項も10日からKリーグが再開する前の真剣勝負。グアムキャンプからの肉体改造の疲れもあって90分間では決着しなかったが、手倉森監督は「まだまだ高めないといけないけど、グアムで取り組んだ『スピードアップ』を意識してくれた」と納得。浦項のパク監督代行から「J1でいい成績を残せる」と評価された。

 親善の1試合では終わらない。この日、浦項との親善試合が定期交流戦に昇格する文書に両クラブが調印した。来年は韓国東部の浦項市へ遠征し、第2回を開催する。白幡社長は「J1に定着するため年1回、ホーム&アウェーで国際試合ができるのは大きい。若手の育成にもつなげたい」。今後もアジアの強豪と戦う機会を確保し、強化を図れることになった。

 昨年は開幕前の練習試合(2月)で前年アジア王者のG大阪に1-0で勝ち、自信をつけてJ2優勝を決めた。今年も親善試合ながらアジア王者を下し、手倉森監督は「いい形で山形戦を迎えられそう」と笑顔。吉兆の王者連破で手応えをつかみ、後半戦の逆襲ロードを突き進む。【木下淳】