<J1:磐田3-2神戸>◇第19節◇18日◇ヤマハ
ジュビロ7試合ぶり白星の立役者はMF西紀寛(30)だった。磐田はホーム神戸戦で、2度のリードを許しながら、西の4年ぶり2得点で逆転勝ちした。チームにとって5月16日の川崎F戦以来のリーグ戦再開後初白星。累積警告による出場停止で、次節「静岡ダービー」は欠場するが、勝利を置き土産にした。リーグ通算350試合出場したGK川口能活(35)は、前半終了と同時に負傷交代した。
ベテランの西が、大きな土産を置いていった。前半20分の同点弾に続き、2-2で迎えた後半8分、相手GKのこぼれ球を胸トラップ。狙いすまして「エイッ」と振り抜いた右足シュートが決勝点となった。04年4月以来約6年4カ月ぶりの2得点でリーグ再開後初となる、7試合ぶりの勝利。マン・オブ・ザ・マッチに輝き賞金10万円と鹿児島産黒豚肉を受け取った西は「入るときはこんなものでしょ」とあっさり言った。
8月に入って、西の存在感をあらためて知らしめていた。白星を拾えない柳下監督は苦境を脱却するために試行錯誤し、12日の紅白戦で主力組から西を外した。すると、まったくリズムが生まれない。2本目に西が入った主力組は見違えるように息を吹き返し、同監督は「やっぱり西がいないと駄目だね」と8日で3戦の過密日程でも起用を決断していた。
限定70分。それが今季、西の右ひざに課せられたリミットだった。昨季終盤に手術を受け、今も大きな負荷をかけられない状態。今季序盤は、2部練習禁止で試合は週に1試合のみだった。5月中旬からはその制限も解除され、状況によっては70分以上出場する試合もあったが、西は右ひざをさすりながら「こいつとうまく付き合っていかないとサッカーはできない。機嫌をいつもうかがっている」と、身を削る思いで試合に臨んでいた。
次節は累積警告による出場停止で、DFパクとともに「静岡ダービー」に出られない。それでも「エコパにみんなを応援しに行きますよ」と、勝利の立役者は力強くバックアップを宣言した。【栗田成芳】



