両ひざの痛みと闘う山形FW古橋達弥(29)が13日、山形市内の病院で炎症を抑える注射治療を受けた。完治には手術するほかないが「シーズン中に手術はしない。試合に絡んでいるしチーム事情とかもあるんで」と説明。痛みを気にすることなく、思い切りプレーできることを願った。

 C大阪時代から肉離れに悩まされたが、開幕前のグアムキャンプで肉体改造に成功。今季は1度も筋肉系トラブルを起こしていない。だがW杯中断期間の酒田キャンプ(6月下旬)で、ひざの痛みが激しくなった。成長期に激しい運動などが影響し、骨が痛む「オスグッド病」に似た症状だという。「硬い」と選手から不評の練習場の影響も考えられるが「ほかの人たちはできているから、言い訳にしたくない」(古橋)と、気丈に振る舞う。

 酒田キャンプ中に同様の注射を使用し、最近になって再発。2カ月間は効果があったことを頭に置き、古橋は「今打てば、シーズン中は大丈夫だと思う」と話す。もどかしさを感じず、思い描くプレーを取り戻そうと必死だ。

 古橋のストレスを、小林監督はもちろん知っている。「(古橋は)大事な戦力。注射を打ってどうなるか、オフ明け(15日)に様子を見る」。老け込むには、まだまだ早い。シーズン終了後の手術も覚悟し、J1残留そして定着へ、古橋は戦い続ける。【山崎安昭】