元日本代表のC大阪FW播戸竜二(31)とMF家長昭博(24)が今季限りで退団する可能性が4日、出てきた。チーム最年長の播戸は、現時点でC大阪から来季の契約更新のオファーを受けていない。また、家長は今オフの海外移籍を強く希望。保有権を持つG大阪と契約期間の延長を狙うC大阪に、その意向を伝えている。現在5位とJ1復帰1年目から躍進を遂げたC大阪だが、主力2人の流失危機に陥ってしまった。

 浪速の闘魂FWと和製メッシが、今季限りで桜色のユニホームを脱ぐ可能性が出てきた。C大阪はスーパーサブとしてチームを支えるFW播戸に対し、現時点で契約更新の意向を伝えていない。クラブ関係者は「まだ何も決まっていない。来季の提示は11月末」と話す。他クラブからC大阪より好条件のオファーが届けば、一気に移籍へ傾く可能性が高い。

 「和製メッシ」の異名を持つMF家長も、今季限りでC大阪退団となる可能性がある。日本代表入りが期待される逸材だが、C大阪はG大阪に推定で年俸とレンタル料合わせて5600万円を支払っている。大幅な年俸アップも予想され、豊富な資金のないC大阪にとって大きなネックとなる。また、まだ正式オファーは届いていないが、家長は今オフの海外挑戦の希望をすでにG大阪とC大阪に伝えている。

 播戸は「(G大阪を)退団した時から1年、1年が勝負だと思っている。セレッソから、まだ提示をしてもらっていない。自分にとって、何が一番大事なのかを考えたい」と慎重に話した。家長は「向こう(C大阪とG大阪)から、まだ何も話を聞いていない。それを吟味してから考えたい」と現時点で白紙を強調した。

 J1復帰1年目から現在5位と躍進を遂げる一方、主力の戦力維持は資金に恵まれないC大阪にとって難題だ。若手の精神的支柱でもある播戸と中盤の要の家長。元日本代表コンビが流失すれば、C大阪にとって大きな損失となる。