清水FW長沢駿(22)が来季J2熊本へ1年間の期限付き移籍することが27日、分かった。この日までに、水面下で行われていたクラブ間の交渉は最終段階に入っており、シーズン終了後にも両クラブから発表される。

 長沢はフィールドプレーヤーではJ1最長身の身長191センチの高さが最大の武器で、清水ユース出身とあって足もとのテクニックも併せ持つ。だが、選手層が厚い清水では出場機会に恵まれず、プロ入り4年目の今季も公式戦6試合出場にとどまっていた。それでも、天皇杯2回戦のホンダFC戦では今季公式戦初ゴールをマークするなど、徐々に潜在能力の片りんをのぞかせていた。

 一方、熊本は高木琢也監督が長沢の能力を高く評価しており、即戦力として大きな期待を寄せているという。清水では恵まれなかった出場機会が増えるとともに「アジアの大砲」として日本代表通算44試合で27得点を挙げた同監督の元でプレーすることは、ポストプレーヤータイプの長沢にとっては絶好の武者修行の場にもなる。清水生まれ、清水育ちの長沢が真のストライカーになるために九州へ「大砲修行」に出る。