<J1:神戸5-1清水>◇第11節◇14日◇アウスタ

 神戸の元日本代表MF大久保嘉人(28)が2得点を挙げる活躍で、清水に圧勝した。前半18分、左サイドで目の前に相手GKのクリアミスが転がってくると、そのまま無人のゴールに左足で蹴り込んで先制。後半12分には巧みなドリブルから、2点目を挙げて勝利を決定づけた。

 大久保の1試合2得点は08年10月4日の京都戦(ホームズ)以来約2年7カ月ぶり。チームの5得点は07年9月22日の名古屋戦(神戸ユ)以来で、「久々ですね。(1点目は)最初やったし、マジで適当に打ったら入りました」と、笑顔で振り返った。

 試合前、和田監督から「大久保と都倉が相手に走り勝てば必ず勝てる」とハッパをかけられていた。教えを守り、左太ももがつって交代した後半38分まで前線から相手にプレッシャーをかけ続けた大久保に、和田監督も「2点もそうだが、守備の貢献度が大きかった」と、目を細めた。

 骨折の疑いもある左手首をテーピングで固めての出場だったが「巻いてるんで大丈夫ですよ」。これで今季6試合3得点。この勢いでゴールを量産し続ければ、初の得点王も夢ではない。【福岡吉央】