C大阪MF乾貴士(23)が今夏、チームを退団し、欧州に移籍する可能性が高いことが13日、分かった。レビークルピ監督が明かした。関係者によると、ドイツが有力で、シャルケ、ケルンが候補に挙がっている。ほかにもスペイン、オランダの複数のチームが興味を示しているという。C大阪には現時点では正式なオファーは届いていないが、水面下ではすでに交渉を進めており、クラブも移籍を容認する構え。乾にとって念願だった欧州挑戦が実現することになりそうだ。

 今夏、乾が欧州へ移籍する可能性が高まった。レビークルピ監督はこの日、乾を紅白戦で控え組として起用した。同監督は「乾に興味を持っている(欧州の)クラブがたくさんあり、交渉がまとまればチームを離れる可能性が高い。だから、ほかの選手にチャンスを与えないといけない」と説明。すでに乾が移籍する前提でチーム作りをしていることを明かした。

 乾は「どの国からのオファーであっても、海外に挑戦するいいチャンス」と海外移籍を熱望。「行くなら結果を残せるところがいい」と話している。

 関係者によると、C大阪はすでに各クラブと水面下で交渉を進めている。移籍先はドイツが有力で、日本代表DF内田が所属するシャルケや、ケルンが候補として挙がっているという。欧州各クラブは現在、来季のチーム予算を組んでいる段階で、予算枠が固まれば、正式オファーに発展する可能性も高い。

 乾が欧州市場で注目されるのは元同僚のドルトムントMF香川の存在もある。C大阪時代の映像に、乾との連係プレーが多く映っており、香川をチェックした際に、高い技術力を誇る乾のプレーにひかれた欧州クラブの強化担当者もいるという。

 乾は現在、C大阪との契約が2年半残っており、違約金は約1億円に設定されているとみられる。だが、C大阪は育成型クラブをうたっており、乾獲得の正式オファーがあれば移籍を容認する構え。基本的には完全移籍での交渉となるが、買い取りオプション付きでの期限付きを含めた移籍交渉にも応じる方針だ。