鹿島の日本代表DF伊野波雅彦(25)がクロアチアの名門ハイデュク・スプリトへの移籍を決意した。欧州の他クラブからも興味を示されていたが、27日に「(既にオファーが届いている)ハイデュクで勝負したいと思う。気持ちは固まりました」と明かした。

 ザックジャパンで守備の万能型選手として存在感を示すDFが決意を固めた。獲得の動きを見せ始めていたブンデスリーガの数クラブの動向も視野に入れていたが、最も早く伊野波に興味を示し、センターバックと右サイドバックで具体的な起用計画を持つスプリトの熱意に応えた。

 既にスプリトから鹿島にはオファーが届いている。今日28日には鹿島の強化部門を統括する鈴木満常務と交渉し、あらためて現在の思いを伝える。12年1月末まで契約が残っており、数千万円の違約金が派生するため、クラブ間での条件交渉が行われることになる。

 既に2年契約、年俸40万ユーロ(4600万円・金額は推定)を提示され、7月4日から始まるオーストリア合宿からの合流を求められている。クラブ間交渉が合意し次第、渡欧してメディカルチェックなどを経て合流する見込みだ。

 「14年のブラジルW杯を目指す上でもこの半年が勝負。より厳しい環境に身を置いて自分をレベルアップしたい」。7月中旬からは欧州リーグでの戦いも始まる。欧州トップリーグへステップアップするために、ザックジャパンの主力に成長するために、伊野波が欧州での戦いに挑む。