<J1:甲府4-3G大阪>◇第5節◇16日◇中銀スタ

 普段は強気のG大阪西野朗監督(56)が、珍しく采配ミスを認めた。格下の甲府にまさかの逆転負け。6月15日仙台戦以来7試合ぶりの黒星を喫した。同監督は「ベンチワークの悪さ」と2度繰り返し「これまで打ち合いになると必ず結果は上回っていたはずなのに」と悔しがった。

 問題の場面は3-2と2度目のリードを奪った後半21分すぎ。守備的MFの武井に前に出るのを控えるよう「ここからはバランスを取れ」と指示した。守りに入った武井は同23分に同点弾につながるPKを与え、2分後にもパスミスから逆転弾を献上。指揮官は「ヤツ(武井)が前に出てCKを取って、得点(3点目)したのに。バランスを取れと言って裏目に出た」と自分を責めた。性格と同じくチームスタイルも攻撃的のはずが、終盤に守りに入って屈辱的な敗戦。夏バテか、Bミュンヘンに移籍した宇佐美を欠いた影響か。夜空を照らす満月が不気味な雰囲気を醸し出していた。