清水が来季の補強として、甲府の日本代表FWハーフナー・マイク(24)の獲得に動きだすことが28日、分かった。身長194センチの高さに加え、足元の技術にも優れる大型ストライカーの獲得をアフシン・ゴトビ監督(47)も熱望。すでに水面下での調査を開始しており、近日中にも完全移籍での正式オファーに踏み切る。海外、国内複数クラブが熱視線を送る、今オフ最大の「超目玉選手」の争奪戦への参戦をいち早く表明する。

 清水は今季ここまでリーグ戦7位で優勝の可能性は完全消滅。攻撃的なサッカーを掲げるゴトビ体制では決定力が勝敗に直結する。今季通算38得点とリーグ10位の得点力を改善することが、来季への最重要課題。現時点でJ1得点ランク首位タイの16得点のハーフナーには、指揮官とともにクラブ側も最大級の評価をしている。クラブ幹部は「あれだけの才能を持つ選手ですからね。清水でしっかり力をつけて将来的には世界を舞台に活躍してほしい」と明言。本人が海外でのプレーを希望していることも考慮し「清水経由海外行き」のプランまで打ち出した。

 清水にはプレミアリーグのアーセナルで活躍した元スウェーデン代表MFユングベリを筆頭に、MF小野、FW高原、MF小林など欧州でのプレー経験を持つ選手が多数存在。外国人監督ということもあり海外クラブに近い環境も用意されている。さらにGKコーチの父のディドもいる。

 一躍、日本代表エース候補に成長したハーフナーは、今季で甲府との契約が切れる。国内外を含めて、今オフの「目玉選手」として争奪戦は必至。最大級の評価を示すべく清水が“世界最速オファー”に踏み切る。

 ◆ハーフナーの現状

 Jクラブと海外を含めて8クラブほどが獲得に興味を示している。すでにハーフナーの試合をオランダやフランスのクラブ関係者が視察しており、11月3日の横浜戦にも海外のクラブ関係者が訪れる予定。ロシアや中東のクラブが高額な金額を提示するともいわれているが、甲府へ正式なオファーはまだどこからもきてない。