<J1:磐田2-1川崎F>◇最終節◇3日◇ヤマハ

 惜別の2ランクアップだ。磐田は今季限りで退団するFWジウシーニョ(27)の2ゴールで8位に浮上して今季を終えた。チーム歴代2位のリーグ戦98試合に出場したジウ砲は、前半17分に4月の新潟戦以来のゴールを奪うと、同43分にCKからヘディングで合わせた。

 得点感覚は鈍っていなかった。前半17分、ゴール前でたたみかけるような猛攻を仕掛けると、ゴール前にボールがこぼれてきた。フリーのジウシーニョは迷うことなく右足を振り抜き、先制点。同43分にはCKをドンピシャヘッドで合わせ、追加点を奪った。リーグ戦ゴールは4月の新潟戦、1試合2ゴールは09年5月の新潟戦以来だった。チームの勝利に貢献したヒーローは「言葉を探すなら『スーパーハッピー』しか浮かばない。満足感でいっぱいです」と満面の笑みを見せた。

 最後まで全力プレーを貫いた。この日はチーム最多8本のシュートを放ち、試合終了の笛が鳴るまでゴールを目指し続けた。守備でも90分間ひた向きに走り、体を張ったプレーでチームを鼓舞。退団が決まっている柳下正明監督(51)のラストゲームで、いつも通りの気持ちを前面に出したプレーを披露し、勝利をプレゼントした。

 4年間在籍し、98試合に出場。通算25ゴールを挙げた。私生活でも親交があった赤坂通訳は「こんなまじめなブラジル人は今までいなかった。約束した時間はきっちり守るし、早く来て僕を待ってくれていることもあった」。練習でも献身的な姿勢で取り組み、妥協することは一切なかった。

 この日は最後までスタジアムに残っていたサポーター1人1人と握手し、別れを惜しんだ。今後の移籍先は決定していないが、現役続行を希望している。「僕はどこにいってもチームが勝つために全力を尽くすだけ。自分のスタイルは今後も変わらない」。新天地での活躍を約束し、慣れ親しんだスタジアムを後にした。【神谷亮磨】