鹿島が、元ブラジル代表でクラブOBのジョルジーニョ氏(47)と来季からの監督就任について基本合意に達したことが分かった。20日、クラブ幹部が明かした。年俸、コーチ人事などの条件面で合意した。正式サインを交わせばジョルジーニョ新監督が誕生する。

 今季まで5年間指揮を執ったオリベイラ監督の退任が決まってから約2週間。リーグ王者奪回を目指す鹿島の後任監督が、ようやく正式決定に近づいた。この日、クラブ幹部は「サインするまで落ち着けないが、今朝までの交渉で大筋の部分で合意した」と話した。

 オリベイラ監督の退任決定後、4人の後任監督候補を選定。その中から熟考を重ね、ジョルジーニョ氏に候補を一本化して交渉を続けていた。アシスタントコーチには93~94年に柏でプレーしたアイルトン氏、フィジカルコーチにもブラジル人を招くが、その他のコーチ陣は日本人が務めることで調整がついた。

 ブラジル代表の世界的右サイドバックは、指導者としても11年シーズンで地方クラブのフィゲイレンセをブラジル全国選手権7位に導き、国内の若手監督の有望株として評価も高まっていた。その状況下で95年から98年まで在籍した鹿島に「復帰」することになる。

 ブラジル全国選手権1部で指揮を執っていたため、日本で監督を務める資格も満たしている。現在ジョルジーニョ氏は休暇中のため、正式サインのタイミングも含め鹿島側は最後まで慎重に手続きを進める意向だが、スター監督誕生は時間の問題となった。