磐田の“名波コーチ”が始動した。26日の練習でアドバイザーを務める名波浩氏(39)が、引退後初めてトップチームの練習場にジャージーを着て登場。現役時代からファンを魅了した左足でボール出しを手伝い、時折選手に個別指導を行った。同氏は「監督のおかげで今年はピッチに立てるようになった。特に話すことはないので、あとは監督に聞いてください」と、謙虚に「初指導」を終えた。

 08年シーズンを最後に現役引退してから、アドバイザーとしてクラブに籍を置いてきた。今季の契約を延長する際、順大時代の同級生でもある森下監督の「せっかくいるんだから、どんどん現場に入ってきてほしい」という薦めで、ピッチでの“コーチ業”の条項が新たに加わって指導の場を設けられた。Jクラブの監督に就くための条件である公認S級コーチライセンスも今年中に取得する予定。将来的にJ監督を務めるための第1歩を踏み出した。

 練習後には、FW金園に現役時代の経験を踏まえて動きだしを指導した。身ぶり手ぶりで「もっと出し手を意識して動けば、年間でシュート数があと20本増える」と助言。日本を代表する「パサー」ならではの言葉に、金園自身も「偉大な人なので、胸に響きますね。今後もシュート練習を見てもらえるということなので、頑張りたい」と期待に応えるつもりだ。

 選手、スタッフに新たな顔ぶれがそろう新シーズン。従来のアドバイザーという肩書を越えて、今季はピッチでもアドバイスを送る。【栗田成芳】