<J1:G大阪1-1仙台>◇第11節◇12日◇万博

 仙台がG大阪とアウェーで辛くも引き分けた。後半17分に先制されたが、同33分に右ハムストリング肉離れからの復帰戦となったFW赤嶺真吾(28)が起死回生のヘディング同点弾。右膝のケガで出遅れていたMF梁勇基(30)のピンポイントクロスを、豪快にたたき込んだ。3試合ぶりの勝利はならなかったが、前節の清水戦に続く連敗は阻止。2位清水も引き分けたため、首位を守った。

 仙台が2試合連続で先制を許した。後半17分、左サイドからG大阪にMF倉田→FW佐藤→倉田とつながれて右足で左のサイドネットに蹴り込まれた。ハーフタイムの時点で手倉森監督は「守備のオーガナイズはできている」としながら「相手の20(佐藤)、11(パウリーニョ)の崩しには気をつけること」と指示。しかし、エリア内で佐藤に3人がかりで取りにいきながらキープを許し、倉田が侵入する時間をつくらせてしまった。後半は9分にMF太田のシュートがポストを直撃するなどペースを握っていただけに、痛い失点となった。

 26分にはMF太田と富田に代えて梁と松下のパサー2人を一度に投入。同点へボールをつないで相手守備を崩す意思を明確にすると、これが的中した。33分、左サイドに開いた梁がフリーでボールを受け、左足でゴール前へ正確なクロス。これにFW赤嶺がドンピシャで合わせて、同点ヘッドをたたき込んだ。梁はこれが今季初アシスト、赤嶺もケガから4試合ぶりの復帰でいきなりの大仕事。G大阪DF今野、中沢と東京時代の同僚との空中戦を完全に制し「2人の特徴はある程度知っています」という自らの言葉をプレーで証明した。

 結局試合はドロー決着。最後はホームで勝ちが欲しいG大阪の猛攻を、GK林を中心にしのぎきった。これで赤嶺が得点した試合は22戦負けなしと不敗神話は継続。赤嶺と梁の復活という明るい材料を持ち帰り、次節19日のホーム名古屋戦こそ勝ち点3を奪う。