<J1:G大阪1-2浦和>◇第14節◇16日◇万博

 G大阪が、またロスタイムの失点で逆転負けを喫した。後半47分に痛恨の決勝点を許した。選手は力を失ったかのように立ちつくし、視界をさえぎるほどの豪雨に観衆の悲鳴もかき消された。低迷から出直すはずのリーグ再開初戦で、前節鳥栖戦と同じロスタイムに屈した。これで4月22日清水戦の勝利を最後に、ACL含め2分け6敗。2カ月も白星から見放された。

 今月初旬には沖縄・石垣島で合宿を張り、徹底した走り込みで生まれ変わったはずだった。日本代表での疲労を考慮し、MF遠藤とDF今野を先発から外した松波正信監督(37)は「合宿では(ゴール前の)フィニッシュを多く取り入れた。結果につながらなかったが…。やり続けるしかない」。遠藤も「勝てば自信も深まってくる。できることは目の前の90分を全力で戦うことしかない」と必死に前を向く。

 リーグ戦で浦和に敗れるのは07年8月15日以来、5年ぶりだ。J1残留圏の15位大宮と勝ち点6差の17位で、既にセホーン監督と呂比須ヘッドコーチを解任。このまま降格圏から脱出できなければ、松波体制も安泰ではない。【益子浩一】