<J2:山形0-2千葉>◇第40節◇28日◇NDスタ

 J1復帰が大きく遠のいた。山形は千葉に完敗。勝てば昇格プレーオフ圏内の6位に浮上できただけに、痛恨の敗戦となった。後半5分、CKから千葉DF竹内彬(29)に頭で先制弾を浴びると、43分にはFW荒田智之(27)にダメを押された。6位千葉との勝ち点差は5に広がり、2位までに与えられる自動昇格権を逃した。次節11月4日のアウェー大分戦に勝たなければ、昇格の可能性も消滅する。

 土砂降りの雨に打たれた選手の顔には悲愴(ひそう)感が漂っていた。勝てば6位に浮上できた千葉との大一番に敗れ、昇格の望みが消えかかる危機だ。「とにかく勝ち点3を奪いにいくことを狙っていた。選手にその意識を強くさせてしまったかもしれない」。奥野監督は試合後、力なく話した。

 前半はペースを握った。サイドを中心に攻勢に出る。だが、肝心のラストパスが精度を欠いて無得点。FW山崎は「今日だけじゃないけど、ゴール前で雑なプレーが多すぎる」と悔しさをにじませた。春先から続く恥骨部の痛みを和らげるため、痛み止めを服用しながらピッチに立ち続けるストライカーに絶好球は1度もわたらなかった。

 後半5分、歯車が狂い始める。CKから竹内のヘディングシュートでネットを揺らされた。マークが緩んだ瞬間を狙われ、先制点を失った。残りは40分。焦る必要はなかった。だが、奥野監督が「2点取らないといけないという気持ちがあった」と振り返るように、サイドだけに頼る攻撃を繰り返した。イライラを逆手に取られるように何度もカウンターを食らう。43分に荒田にとどめを刺された。

 自動昇格は断たれた。次節大分戦に勝たなければJ1復帰への道が閉ざされる。残り2連勝が最低条件。この日のスタンドからは温かい拍手とともに罵声も飛び交った。誰もが複雑な感情を抱きつつ大詰めの11月に向かう。【湯浅知彦】

 ◆J1昇格の条件

 J2の1、2位は自動昇格するが、3~6位のJ1参入資格を持つクラブでプレーオフを行う。1試合ノックアウト方式のトーナメントで、11月18日の初戦(準決勝)は3位が6位、4位が5位と対戦(会場は上位チームのホーム)。決勝は同23日に国立競技場で行われ、勝者が昇格する。