<J1:鹿島3-3仙台>◇第32節◇17日◇カシマ
赤嶺の頭が“確変”に入った。仙台がアウェー鹿島戦に引き分けた。前半12分にFW赤嶺真吾(28)が先制弾。2-1の39分にも角度のないところから再びヘディングで押し込み、今季初の1試合2発をマークした。右足甲を痛めて後半途中に退き、ゲームも追いつかれる悔しい結果となったが、ウイルソン(27)と並ぶ13ゴールでチーム得点王に躍り出たエース。この勝ち点1でクラブ史上初のアジアチャンピオンズリーグ進出も決まり、逆転優勝へ全てを注ぎ込む。
打てば入る。赤嶺はそんな感覚だったのかもしれない。前半5分に早くもポストを直撃したかと思えば、12分には菅井のクロスにドンピシャで跳んで1点。衝撃は39分だった。左から朴がゴールラインギリギリでボールを送ると、GKと右ポストの間を射抜き、左ポストに当ててゲット。「相手はラインを割ると思っていたはず。でも、僕には少しの隙、コースが見えた」。後半7分にも梁のCKにニアで合わせた。これはGK正面だったが、ヘディングを放つたび、仙台サポーターから歓声が上がった。
昨季最終戦となった12月3日の神戸戦以来となるマルチゴール。今季13点のうち9点を頭で稼いで2位の鳥栖FW豊田に2点差をつけ、2年連続のヘディング得点王も近づいてきた。これまたチームトップのアウェーゴールも9点となり、厳しい敵地の試合で存在感が際立つ。活躍を支えるのは、名門・鹿児島実高のスパルタ指導で鍛え上げられた強靱(きょうじん)なメンタル。前半がふがいない内容だった試合のハーフタイムに、監督が選手を向かい合わせで並ばせ、お互いにビンタするよう怒鳴ることもあったというほどだ。
前半の接触プレーで右足甲を痛め、後半19分に交代。その後チームが追いつかれ「後半最初の5分、10分を耐えられれば、展開は変わっていた」と悔やんだが、首位広島との勝ち点差は1に縮まった。手倉森監督は「点取り屋が点を取り続けるとチームに勢いが出る。赤嶺の足の回復をホーム最終戦に間に合わせたい」と重傷ではないことを示唆。赤嶺自身も「次のホームでしっかり(勝ち点3を)取れるように」と出場しか考えていない様子で誓った。【亀山泰宏】



