札幌が18日、昨年のU-17W杯日本代表MF深井一希(17)ら、札幌U-18所属6選手のトップチーム昇格を発表した。6人の昇格はクラブ最多で、4人が世代別代表経験者。昨年のU-17W杯で主力として世界8強に貢献した深井は現在、左膝痛でリハビリ中だが、来年始動時の復帰をめどに、状態を上げていく。

 焦る思いを抑え完全復活を目指す。「1日でも早くケガを治してチームに貢献したい」。先天的に半月板が分離する病気を抱えており、3月にボルトで固定した。接合し、今月6日にはボルトを外す手術を受けた。現在は週4日、札幌・宮の沢のクラブハウスでリハビリ中。サッカーができないもどかしさはあるが「今はまず体を大きくしたい」と、筋力アップでプロ用の肉体づくりにつなげる。

 ゴンイズムを継承する。リハビリ中、同じ膝に負傷を抱えるFW中山から「焦るなよ」と諭された。「勇気づけられた。僕より前にトレーニングルームにいて、僕が帰った後もトレーニングしている。あの姿勢も学びたい。ゴンさんぐらいの年まで長い間、プレーできる選手を目指したい」。鉄人の背中から学び、40代現役を目標の1つに挙げる。

 実績では6人中トップ。昨年のU-17W杯では主力アンカーとして8強に進出した。U-18四方田修平監督(39)は「ボールを奪う能力、プレッシャーの中でさばける判断力ともにレベルは高い。将来、日本を代表する選手になってほしい」と期待。ひたむきなゴン精神を注入し、日本を代表するボランチへとレベルアップを図る。【永野高輔】