韓国人DFが下克上を狙う。JFL讃岐からJ2札幌に新加入したDF趙成真(22)が19日、札幌市内で行われたフィジカルテストに参加した。今季の新加入はパウロン(23)松本怜大(22)趙とDFが3人。中でも趙は下部リーグからの挑戦となるが、センター、サイド両ポジションをこなす順応性を生かし、4バック争奪戦に殴り込みをかける。

 ひそかに開幕スタメンを狙う。「一番はヘディングだが、ビルドアップも得意さ。DFならセンター、サイドどちらでもいい。レギュラーを勝ち取る」と意気込んだ。09年から3シーズンJ2熊本に在籍。センターバック、サイドバックとして計52試合に出場した。新戦力で唯一J2を知る男だけに「またJに戻れる。熊本での経験を生かしたい」と気持ちを高ぶらせた。

 韓日2カ国語を操れるのもアドバンテージだ。今季は韓国語の李通訳がマネジャー業務を兼務するため、通訳に専念できないが、支障はない。この日は報道陣と日本語で取材対応し「日本にきて5年目。ある程度の会話は通訳なしでできる」と胸を張った。GK李昊乗とは韓国語で意思疎通が可能。DF力だけでなく語学力も駆使して、定位置奪取を目指す。【永野高輔】