<J2:札幌1-1東京V>◇第15節◇19日◇札幌厚別

 岡本3戦連発も勝ちきれず-。J2札幌は東京Vと対戦し、前半38分にMF岡本賢明(25)が自身初の3試合連続ゴールを挙げるも、後半15分に失点し、引き分けに終わった。これで今季ホームは1勝1分け5敗、札幌厚別では昨季から5戦勝ちなしとなった。3連勝を逃し、勝ち点は20。プレーオフ圏6位との勝ち点差は6に広がった。

 ホームで勝てない-。後半44分、FW内村からのパスを受けた上原がゴール前に抜け出すも、相手GKと佐藤と激突しノーゴール。同ロスタイムにはDF松本の左クロスをMF荒野が頭で合わせるもネットを揺らすことはできなかった。財前監督は「チャンスがある時間帯に決めきれなかったのがドローになった原因。勝ちきるには、まだまだ改善の余地がある」と険しい表情で振り返った。

 10年上里以来3年ぶりとなる、岡本の3戦連発は空砲に終わった。ゲームキャプテンは、キックオフ時に風下を選んだ。前回厚別で戦った28日熊本戦では、向かい風となった後半にオウンゴールで2失点。逆転負けを喫したため、今回は逆風でのスタートを選択した。「前半は最悪0-0でもと思っていた。1-0で折り返せていたのに、もったいないことをした」。対策を練り貴重な先制弾を奪うも、引き分けで勝ち点2を取り損ねた。

 ここが踏ん張りどころだ。26日の次節水戸戦も同じ厚別開催。17日には同競技場で異例の事前調整を行い、財前監督は「成果はあった。今回はピッチ状況ではなく、判断の遅さが要因」と振り返った。岡本も「セットプレーで簡単に失点したことが原因。ホームだからというプレッシャーはない」と、ピッチ環境を敗因にはしなかった。

 強風や荒れた芝に苦しみ敗れた熊本戦から半歩前進。リーグ最少10失点の東京Vから得点を挙げるなど、攻撃面の収穫もある。好調17番は「次の水戸戦で勝つかどうかで上にいけるかどうかが決まる」と前を向いた。1カ月お預けの本拠2勝目こそが、逆襲への1歩となる。【永野高輔】