<J2:愛媛3-2札幌>◇第18節◇8日◇ニンスタ

 借金返済ならず-。J2札幌は愛媛に敗れ、敵地では4月7日岡山戦以来6戦ぶりの黒星となった。前半5分にMF上里一将(27)が直接FKを決め先制も同15、25分、後半26分と3失点。4月28日熊本戦以来7戦ぶり逆転負けを喫した。勝ち数を負け数に並べるチャンスだったが下位相手に敗戦。勝ち点23から伸ばせず、プレーオフ圏の暫定6位京都との勝ち点差は5になった。

 財前恵一監督(44)の弁がすべてを物語っていた。「内容は0-3ぐらい。気持ちの問題。全員がゲームに入っていなかった。そこまでの力か、それをさせられなかった僕の責任でもある」。2得点を挙げながら、厳しい口調で試合を振り返った。

 あっさり逆転された。1-1の前半25分に元札幌のFW石井にゴールを許すと、後半26分、DF奈良竜樹(19)が相手FW河原に振り切られ3点目。奈良は「大事な試合だったのに。1対1の局面でやられたのは僕の力不足。申し訳ない」と反省した。

 ここぞで負ける。前回借金をなくすチャンスだった4月28日熊本戦も、3連敗中の相手に1-0から3失点し逆転負けを喫した。今回の愛媛も前節まで3連敗していた。財前監督が「6月に勝つかどうかで上に行けるかどうかが決まる」と選手にハッパをかけ臨んだ一戦だったが、不調の相手をねじ伏せられなかった。

 MF深井一希(18)は「下位相手に油断が出てしまったのかもしれない。こんなことでは上にいけない」と気を引き締めた。次節以降、富山、岐阜、群馬と下位クラブが続く。確実に勝ち点3を積み上げることが浮上への絶対条件となる。【永野高輔】