仙台は24日、仙台市内でJ2山形と練習試合(45分×2)を行い、合計1-3で敗れた。

 山形に敗れた仙台手倉森誠監督(45)は“甘さ”を戒めた。「『これくらいでいい』ではなく、『これでもか』というくらいやらないと。なめたプレーをしていると、痛い目に遭う」。0-3と完敗の1本目はいいところがなかった。指示の声が少なく、マークの受け渡しはあいまい。パス、攻守の判断と全体にスピード感がなく、相手の素早いプレスに苦しんで自陣でボールを回すこともままならなかった。9分にヘベルチが右足首を痛めて急きょ練習生を起用する想定外はあったが、攻撃面でも迫力を欠いた。

 指揮官から鋭い指摘を受けて臨んだ2本目は一変。武藤が驚異的な運動量で相手を前線から追い回し、ボールを持てば力強い突破でチャンスを演出。ジオゴは最終ラインから積極的に自分でボールを運び、変化を生み出した。度重なる決定機を決めきれず、得点は19分に武藤がミドルシュートで奪った1点にとどまったものの、内容は雲泥の差。07年まで在籍した古巣相手にフル出場のMF佐々木勇人(30)は「前半もチャンスはあったけど、ほとんどボールを回してるだけだった。時には1人で強引にいったりすることも必要」と、修正できたことには一定の手応えをにじませていた。【亀山泰宏】