リーグ再開を前にして、東京に暗雲が漂った。今季すでに9点を決め、得点ランク首位タイを走るFW渡辺千真(26)が、6日の広島戦(味スタ)を欠場することが3日、濃厚となった。この日までに左ふくらはぎ肉離れと診断。程度は軽く重症ではないものの、再開後から12日で4試合と連戦が続くため、大事を取って回避する可能性が高い。今後は10日の浦和戦か13日の新潟戦での復帰を目標に、リハビリを行っていく。

 痛すぎる得点源の離脱だ。中断期間最後の練習試合となった6月29日の湘南戦前から違和感はあったものの、90分フル出場。ゴールも決めた。しかし2日の練習中に張りを訴えて途中で切り上げた。この日は室内で調整。渡辺にとって東京に加入後、初めての別メニューだった。精密検査を受けた結果、患部に出血を確認。今季、全13試合に先発して9得点をマークしてきた渡辺は「連戦を考えると、無理はしない方がいいかもしれない」と話した。

 代役にはFW平山が起用される可能性が高い。中断期間には3戦2得点2アシストと好調を維持。ゲーム形式の練習でも、主力組の1トップに入った。「いい状態をキープできている。シーズンは再開してからまだまだ長いので、焦らずに1つずつやっていきたい」と無心の覚悟で、国見の後輩をカバーするつもりだ。

 チームは従来の4バックではなく3バックも模索。いずれにしても、前線は1トップの布陣になるため、起点になるのは192センチの平山。今季わずか65分の出場にとどまる元祖怪物に期待がかかる。【栗田成芳】