<J1:磐田0-0東京>◇第22節◇24日◇ヤマハ

 磐田はホームで東京と引き分けた。前半からボールを支配し、FW前田遼一(31)MF山本康裕(23)が決定機でシュートを放つも惜しくも枠外だった。関塚隆監督(52)の指揮下で無得点に終わったのは初めて。15位の甲府、14位の鳥栖が勝ち点3を挙げたため、J2降格の現実がいよいよ迫ってきた。

 J1残留のためにも磐田はホームでは負けられない。DF伊野波雅彦(27)チョ・ビョングク(32)が離脱する厳しい状況の中、DF菅沼駿哉(23)藤田義明(30)がセンターバックを務めた。序盤から1タッチの速いパス回しで東京を圧倒した。選手間の距離感もよく、ボールを失っても速いフォローで奪い返した。

 相手攻撃陣の長所を消したのは菅沼駿と藤田だった。裏への飛び出しを封じ、後半開始直後には藤田が体を張ってシュートを止める。菅沼駿も相手MF東の突破を許さない。

 今季は伊野波が新戦力として加入。菅沼駿はレギュラー争いが激しくなることを覚悟した上でチームに残った。出場機会には恵まれず落ち込んだ時期もあった。移籍の話も舞い込み自分と見つめ合った。「ここで逃げたら、この先、ずっと逃げてしまうような気がした」。あえて苦しい道を選んだ。ピッチに立てない悔しさを筋力トレーニングなどにぶつけた。再びつかんだ先発のポジション。「勝って結果を残したい」。後半24分にも相手に激しく体を寄せてシュートを防いだ。

 0-0の緊迫した状況が続く中、奮闘する守備陣に応えようと攻撃陣もスイッチを入れ続ける。後半23分にはFW金園英学(24)を投入した。遠い1点。最後は新加入のMFカルリーニョスが強烈なミドルを放つも、わずかに枠の右だった。その瞬間、試合終了。関塚監督の指揮下で初めて無得点に終わった。押し込んだ前半、再三のチャンスをものにできなかったことが最後まで響いた。【岩田千代巳】