<J1:仙台0-0横浜>◇第27節◇28日◇ユアスタ

 首位たたきはならなかった。今季2度目の3連勝を狙った仙台が、ホームで横浜とスコアレスドローに終わった。DF角田誠(30)とMF富田晋伍(27)のダブルボランチを中心に、元日本代表の横浜MF中村俊輔(35)を完封。一方で攻撃陣が決定機を作れなかった。9月は天皇杯も含めて4試合で無失点。本来の堅守を取り戻しつつあるだけに、残り7試合、8位からの浮上には前線の奮起が不可欠だ。

 角田は何とも言えない表情だった。「サッカーは個人的な戦いじゃないからね。チームとして勝てなかったことが悔しい」。富田とのコンビで横浜中村を完封。激しいプレスで自由を奪いつつ、90分間で警告もなし。セットプレーでも大きな脅威となる相手のキーマンに、仕事をさせなかった。敵将樋口監督も「仙台の角田、富田選手のボランチの強さを感じた」と真っ先に名前を挙げたほど。首位チームと互角に渡り合った手応えはあるが、やはり勝ち点3が欲しかった。

 横浜のダブルボランチも強力だった。ウイルソンがボールを受けに下がると、中町、元仙台の富沢が素早く体を寄せる。手倉森監督は「中町、富沢、富田、角田、お互い顔見知りで、スタイルを理解し合ってやっていた。何かのタイトルを争うような、レベルの高いゲームだった」と中盤の攻防を表現した。シュート数はともに5本。お互いボールの収まりどころをつぶしたことで、手堅いゲームとなった。

 かねて「守備の安定しないチームに優勝はない」と言い続けてきた指揮官。9月は天皇杯も含めて4試合すべてゼロ封。月間無失点は今季初だった。ただ、この日は攻め手を欠いた。「後半はサイドを起点にボックス内に進入した。前半からやり続ければ、穴があいたかも。相手のウイークポイントを突き続けるしたたかさが必要」と課題を指摘。CKが後半ロスタイムに取った1本のみという数字も、得意のサイド攻撃の停滞を示している。

 「最後のセットプレーまで交代を我慢していればというところが反省点」。後半44分、足がつった菅井を石川大と代え、3枚のカードを使い切った。ポジティブな指揮官には珍しく、中原を投入しなかったことへの後悔が口をついた。「ホームで勝てなかった悔しさを10月につなげる。残り7試合、全部勝てるようにやっていきたい」。次節10月5日は降格圏に沈む磐田が相手。取りこぼすわけにはいかない。【亀山泰宏】