昨シーズンで浦和を退団した元日本代表DF山田暢久(38)が現役を引退することが23日、分かった。今日24日にも発表される。今後は浦和のスタッフとしてチーム運営に携わる。

 20年間、浦和一筋だった山田は昨季終盤、14年シーズンは戦力外であることを通告されていた。クラブ側からは、功労者ゆえにスタッフとして残ることを打診されていたが、他クラブに移籍しての現役続行か引退かで揺れていた。いくつかのクラブから接触はあったものの、今月中旬に浦和幹部と話し合い、引退してスタッフ入りすることを正式に伝えたもよう。

 昨季のリーグ戦は10試合に出場。10月27日の柏戦でJリーグ史上3人目となる、通算500試合出場を達成した。最終節でチームはC大阪に敗れたものの、サポーターが背番号6にちなんだコレオグラフィー(人文字)で退団セレモニーに花を添えるなど、愛される存在だった。14年シーズンから背番号6は生え抜きの山田直輝に引き継がれ、昨季出来なかった優勝を託すこととなった。今後はスタッフとして第2の山田暢久を育てていく。

 ◆山田暢久(やまだ・のぶひさ)1975年(昭50)9月10日生まれ、静岡県藤枝市出身。藤枝中、藤枝東高でそれぞれ日本一を経験。94年、浦和入団。同年4月27日の清水戦でデビューし、昨年10月27日の柏戦で史上3人目のとなるJ1通算500試合出場を達成(通算501試合25得点)。同一クラブでの達成は初。国際Aマッチ15試合1得点。175センチ、66キロ。