<J1:大宮1-2名古屋>◇第2節◇8日◇NACK

 J1最多勝監督は1勝したくらいでは喜ばない。名古屋の西野朗新監督(58)が、新天地での初白星をつかんだ。地元の埼玉県で大宮に競り勝った。就任2試合目で西野語録で表現するところの「ポイントスリー」、勝ち点3を手に入れた。

 柏、G大阪、神戸で積み上げたJ1通算244勝に名古屋での1勝が加わった。神戸を率いた12年以来自身2シーズンぶりの勝利にも名将は表情を変えなかった。「今日勝って3つくらい勝ったことになればいいんですけど、1勝は1勝。1つ1つの積み重ねがあって、今日がある」。どこまでもダンディーだった。

 世代交代期の名古屋で新たな力を引き出そうとタクトを振るう。最終ラインには右から田鍋、福岡大3年の大武(おおぶ)、闘莉王、本多を並べた。闘莉王を除くJ1通算出場は3人合わせて18試合。DF不足で他に選択肢はない。今季主将になった闘莉王には“子育て”をしながらプレーさせている。

 先制点を決めた33歳のFW玉田は、柏の監督だった99年に高卒ルーキーとして獲得し、プロのイロハを教え、J1デビューさせた選手。成長してベテランになった玉田からの粋な恩返しでつかんだ1勝。このサイクルで、J1最多勝監督は、今後も白星を積み重ねていく。【八反誠】